2016年9月3日土曜日

マッド★ブルに関わるよしなしごと

小池一夫先生・井上紀良先生の傑作「マッド★ブル34」。

スリーピーの帽子とバッジの番号は30512
ダイザブローの帽子の番号は30514
(ちなみにビリーは30515)

ところが後年描かれた「マッド★ブル2000」では、
スリーピーは30510
ダイザブローは30513になっている。

あえて前の番号を踏襲しなかったのは、パラレルワールドということを暗に示しているのだろうか。


また、「マッド★ブル34」1巻ではなぜかスリーピーが30514の帽子をかぶっているシーンがあった(27p)。特に帽子を交換するシーンもなく不思議。井上先生が書き間違えるともあまり思えないのだが・・・

しかしこの問題、「ライジングインパクト」のクエスターのバッジの文字と同じく、あまり注目している人はいないのかもしれない。


もう一つ、電子書籍版では1~19巻は表紙のロゴが異なっている。
20~27巻はオリジナルのまま。
デザイナーがデザインしたロゴから、MSゴシックを使ったような汚いロゴに変わっている。


紙の本1~19巻のロゴ


20~27巻のロゴ(紙も電子書籍も同様)


電子書籍版1~19巻のロゴ


もともと、マッドブルは1~19巻はヤンジャン連載中に集英社から出版されたが、90年後半に勃発した悪書追放運動の煽りを受け、20巻以降は刊行が止まっている。
後に沈静化した頃を見計らって、小池先生のスタジオシップから改めて刊行され、20~27巻はその時初めて単行本化されている。
この際に一旦ロゴは変わっている。
個人的には改定後も悪くはないが、もともとのロゴの完成度と作品との親和性に惹かれる。

電子書籍版は1~19巻は集英社版を底本としているためか、表紙ではロゴを使えなかったようだ。(ロゴにも著作権が有るようで。)
しかし中を見るとロゴが残っていたりしてそこは結構いい加減である。ひょっとして表紙以外は大丈夫なのだろうか。
ちなみに章立てを示す「ACT」のフォントも元々の西部劇っぽいフォントから変更されている。

オリジナル


変更後


・・・今調べていてKindle Unlimitedで読めるマッドブルが随分減っていることに気づいた。つい2日ほど前?までは26巻を除いて全て読めたのだが、今は10巻までしか読めなくなっている。
少し前にニュースになっていたが、自分の読んでいるものにも押し寄せてきたかと思うととても残念。
(もともと26巻はなぜかKindle化されていなかった。担当者のミスか。)

にしても後半の井上先生の画力はいま見てもすさまじい。
精密さと躍動感と技法が4ページに恐るべき情報量で詰まっている。
週刊連載でこれは空前絶後では。
この域に達した漫画家は他にいないのではないだろうか。



ここまで進化した漫画家がなぜ後にああなってしまったのか・・
(マッドブル2000でも34時代と比べるとかなりあれだが、それでもその間の連載と比べるとそれなりに気合が入っているように見受けられる)

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